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マッサージでも治らない『しつこい肩こり』の正体とは?

仕事中、ついつい肩に手がいってしまう。マッサージに行くとその場では楽になるけれど、翌朝のデスクワークではもう重だるい……。そんな経験はありませんか?

実は、肩こりの原因の多くは「肩」そのものにはありません。理学療法士の視点で見ると、肩こりは身体が出している「SOSのサイン」。原因を放置したまま筋肉だけを揉みほぐすのは、火事の元を消さずに煙だけを払っているようなものです。

私たちの頭の重さは、約5kg。ちょうどボウリングの球(11ポンド前後)と同じくらいです。

  • 正しい姿勢: 背骨という太い柱の真上に頭が乗っている状態。
  • デスクワークの姿勢: PC画面に集中して、背骨より頭が数センチ前に出た状態。

頭が前に出ると、首の後ろの筋肉には通常の3〜4倍の負担がかかります。細い棒の先にボウリングの球を乗せて、斜めに傾けて支え続けているのを想像してみてください。筋肉が悲鳴を上げるのは、なんとなくイメージができるかと思います。

そして、筋肉は動かしているときよりも「じっと同じ姿勢で固まっているとき」の方が疲れます。

筋肉がギュッと硬くなり続けると、中を通っている血管がホースを足で踏んづけたような状態になり、血の流れが悪くなります(これを専門的には「虚血」と呼びます)。 酸素が届かなくなった筋肉からは、脳へ「痛いよ!」と伝える物質が出されます。これが、事務職の方を悩ませる「ジリジリとした重だるさ」の正体です。

肩こり解消のために一番大切なのは、肩を揉むことではなく、「肩甲骨の位置をリセットすること」です。

デスクワークでは肩甲骨が外側に開き、上がってしまいます。これを専門的なアプローチで正しい位置に戻してあげると、首や肩の筋肉は自然と緩み始めます。そこで、簡単に自分でできるセルフケア方法をお伝えしたいと思います。

今日からできる!30秒の「肩リセット」

  1. 肩を耳まで思い切りすくめる: 5秒間、全力で力を入れます。
  2. 一気に脱力: 「ストン」と一気に肩を落とします。
  3. 深呼吸: 鼻から吸って、口から細く長く吐きます。

一度ギュッと力を入れてから抜くことで、踏まれていたホース(血管)が解放され、新鮮な血液が筋肉に流れ込みます。

肩こりの原因は、椅子の高さ、モニターの位置、あるいは過去の怪我の影響など、一人ひとり異なりますが、これは誰でも簡単にできるセルフケアです。ぜひ仕事の合間にお試しください。